ひとり出版社。

こんな言葉があったとは、出版社を立ち上げようと思うまでは、知りもしませんでした。

この「ひとり出版社」という言葉の定義は定かではありませんが、その言葉のとおり「ひとりで営む出版社」という意味であれば、私たち轟轟社は「ふたり出版社」ということになります。

出版社のつくり方

何をもって出版社をつくったことになるのかは様々な考え方があるようですが、出版社として自分が出したいと思う本を出版することは、然程難しいことではありません。

もちろん、多少のコストや労力は必要ですが、比較的容易に実現します。

出版社の設立

出版〝社〟というくらいですから、法人でないといけないと思っていらっしゃる方も多いと思いますが、出版社は個人事業主でも始めることができます。

将来的な取引信用のことなどを考えると、法人の方が有利に働くこともあるかもしれませんが、個人事業主として活躍されている出版社もたくさんあります。

ISBN出版者記号・書籍JANコードの取得

書籍を流通させるには、ISBNコードとJANコードが必要となります。

何となくハードルが高いような印象を受けますが、日本図書コード管理センターで申請さえすれば、これらのコードは簡単に取得することができます。

(ご参考)申請に必要となる費用
 ●ISBN出版者記号
  7桁出版者記号の場合 … 21,600円
  6桁出版者記号の場合 … 36,720円
 ●書籍JANコード
  年間売上高1億円未満 … 10,800円(3年分)

なお、ISBN出版者記号の7桁や6桁という数字の違いは、出版可能な冊数の違いとなります。

例えば、私たち轟轟社が取得したISBN出版社記号は「909575」の6桁の数字なので、

ISBN978-4-909575-MM-Q

というISBNコードを出版する書籍に表記する訳ですが、このMMの部分に「00」から「99」までの採番を行うことができるので、100冊までの書籍を発行することが出来ます。

一方、7桁の場合には、

ISBN978-4-NNNNNNN-M-Q

となり、採番可能なM部分は「0」から「9」までとなり、10冊までしか書籍を発行することが出来ません。

原稿をつくる

出版準備が整えば、あとは本をつくるのみとなります。

轟轟社では、絵本や小説からビジネス書まで、ジャンルを問わずクルマやバイクに関する書籍の原稿や企画を募集しております。

原稿・企画募集のページ
http://www.mn-tax.jp/gogo/manuscript

本を印刷・製本する

原稿が仕上がれば、印刷所(印刷会社)に入稿して、本を印刷・製本してもらいます。

轟轟社でも、複数の印刷会社様と打合せを重ね、著者の方の想いを形にする準備を整えています。

ただ、電子書籍と違って、紙の本は想像以上に場所をとります。

倉庫の確保や倉庫費用の捻出も、出版社を営むうえでは、重要な要素となります。

本を流通させる

無事に本が完成した後は、本を市場に流通させることも出版社の大切なお仕事です。
しかし、出版業界における流通は少し特殊で、「取次店(出版取次)」と呼ばれる流通業者を介して全国の書店に配本される仕組みとなっています。

しかし、私たち轟轟社もそうですが、ターゲット層の狭い書籍を取り扱う場合には、書店での販売スペースは非常に狭く、良い内容であっても、書店で購入されることは殆どありません。

取次店を通して全国の書店に配本したとしても、汚れた状態で『返本』されてきて、二度と日の目を浴びることはないのです。

よって、轟轟社では、Amazonが出版社向けに提供する「e託販売サービス」による販売を中心として、自動車関連の販売店や書店への直接卸しによる販売方法を採用することにしました。

轟轟社の書籍にご興味がある販売店様や書店様は、ぜひ気軽にお問合せ下さい。

お問合せのページ
http://www.mn-tax.jp/gogo/contact

この「流通」に関しては、本の内容や出版業界の動向に合わせて、柔軟に対応する必要があると考えています。

以上、今回はこれから出版社を設立される方のご参考になればと思い、「出版社のつくり方」について書いてみました。