税金雑学

印税の所得税における「所得区分」と消費税における「課税区分」と「事業区分」


先日、拙書『いまさら人に聞けない「中古車販売業」の経営・会計・税務』の出版でお世話になっているセルバ出版さんからメールが届きまして…

今年度分の印税をお支払います!

とのこと。

これで私も億万長者!

なんて言ってみたいものです。

初版では、累計で「中古の軽自動車」が買えるくらいの印税を頂きましたが、

今回は、改訂新版が出たことに伴う改訂版の精算でした。

この改訂版の印税累計では「原付バイク」くらいは買えるでしょうか…。

ちなみに、現在発売している改訂新版の印税も既に少し頂いており、

こちらは「子供用自転車」が買えるか買えないかといったところ(笑)

印税生活なんて、夢のまた夢ですね。

と、そんな話はさておき、今回は「印税」に関する税務を「所得税」と「消費税」の観点から解説していきたいと思います。

印税収入の所得区分

所得税申告における印税収入の所得区分は、「事業所得」になる場合と「雑所得」になる場合があり、原則として実態に即した所得区分を採用すれば良いので、然程難しい話ではありません。

例えば、作家さんや漫画家さんなど、印税収入で生活を送っているような状況であれば、個人事業主として「事業所得」で申告します。

一方、一般のサラリーマンや自営業者が副業で印税収入を得ているような場合には、「雑所得」で申告します。

ということは、私の場合は本業が税理士業なので、今回の印税収入は「雑所得」ということになり…ません!

実は、私のような士業者が「自らの専門知識を基とした出版物」に係る印税収入を得たの場合には、本業の付随収入(雑収入)として「事業所得」で申告しなければなりません。

印税収入の消費税課税区分と事業区分

まずは印税収入の消費税の「課税区分」から確認しておきます。

消費税が「課税」になるためには、下記「4要件」を満たす必要があります。

<課税の4要件>
① 国内において行うものであること
② 事業者が事業として行うものであること
③ 対価を得て行うものであること
④ 資産の譲渡・貸付け、役務の提供であること

ここでポイントとなるのは、「② 事業者が事業として行うものであること」の要件を満たすか否かです。

法人は事業を行うために設立された組織ですので、法人が行う全ての取引は、この②の要件を満たします。

しかし、個人事業主の場合には、「事業者」としての立場と「いち消費者」としての立場の両方が存在するため、個人が行う取引については②の要件を満たす場合と満たさない場合とがあります。

つまり、先ほど所得区分のところで解説させて頂いた“サラリーマンの副業”といった「雑所得」に該当する場合には②の要件を満たさないので、その印税収入は「不課税」ということになります。

一方、私が今回受け取った印税収入など「事業所得」に該当する場合には、その印税収入は「課税売上」として消費税申告の対象となります。

ちなみに、消費税申告を「簡易課税」制度で行う場合には、その事業区分は「第五種事業」となります。

印税は税金じゃないのに「税」が付くのはなぜ?

最後に余談というか、雑学を1つご紹介します。

今では当たり前のように使われている「印税」という言葉ですが、税金じゃないのに「税」が付くのって違和感がありませんか?

実はその昔、著者は自分が書いた書籍の奥付などに自分の名前を押印(または押印した紙片(検印紙)を貼付)していました。

そして、この数に基づいて出版社が著者に印税を支払っており、この支払方法が印紙税の納付方法に似ている事から、印紙税になぞらえて「印税」と呼ばれるようになったと言われています。

まぁ、出版社にとってみれば著者印税は税金みたいなものなのかもしれませんね。


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