この仕事をしていると、
年末だから忙しいんでしょ?
とか、
確定申告の時期は大変よね?
などと労いの言葉を頂くことがあります。
お気遣い頂くことは大変有難いのですが…
実態は少し違います(笑)
まぁ、半分正解、半分間違いといったところなので否定も肯定もしませんが、少し税理士事務所の実態についてお話したいと思います。
冬季は税理士事務所の繁忙期!?閑散期は??
税理士事務所(会計事務所・税務会計事務所・税理士法人を含む、以下同じ)の仕事というのは、クライアントの会計・税務に関するサポート全般となりますが、クライアントは大きく分けると個人事業主、法人、相続人に分かれます。
主な業務としては、
①月次業務
毎月の監査業務、記帳代行業務、相談業務など
②法人決算業務
決算日から2ヶ月以内に申告
③年末調整および法定調書・償却資産税申告書作成業務
毎年年末に年末調整を行い翌1月に法定調書・償却資産税申告書を提出
④個人確定申告業務
毎年2月16日から3月15日までの間に申告
⑤相続税申告業務
相続発生から10ヶ月以内に申告
⑥スポット業務
事業承継・相続対策、組織再編・経営改善など、案件に応じて対応
といった内容となります。
このうち②~④の業務が冬季に集中することから、一般的には11月~5月が税理士事務所の繁忙期とされています。
しかし、この繁忙期の考え方は「我が国の法人は12月決算と3月決算が多い」という前提で②の法人決算業務が見積もられています。
・11月 年末調整業務
・12月 年末調整業務と12月決算法人の対策
・1月 法定調書・償却資産税申告書作成、12月決算法人の決算業務
・2月 12月決算法人の決算業務、個人確定申告業務
・3月 個人確定申告業務、3月決算法人の対策
・4月 3月決算法人の決算業務
・5月 3月決算法人の決算業務
といった感じでしょうか?
反対に、6月から10月は閑散期ということになります。
個人税理士事務所の実態は??
一方、私のような個人税理士事務所の実態はと申しますと、繁忙期と閑散期の区別は基本的にはありません。
開業当初は確かに世に言う「11月~5月が繁忙期」だったかもしれませんが、通常は繁忙期を避けて次から次へと業務を埋めていくので、結果的には年がら年中忙しい状態になります(笑)
まぁ、どこまで業務を引き受けるのか、どの程度の規模の事務所運営を行うのかなど、事務所の経営方針は様々ですが、弊所に限っては、
・全国各地から多数の業務依頼がある
・対応可能な業務量には限りがある
・大多数の依頼をお断りしている
・可能な範囲で順番にご対応している
・弊所が指定する決算月への変更をお引き受け条件とすることがある
といった状況がここ数年は続いており、結果として1年中が繁忙期となっている訳です。
ただ、そんな中でも意図的に「7月中旬~8月末」までの業務量はある程度制限しています。
じゃあ、5・6月決算(7・8月申告)の法人だと引き受け可能なの?
と聞かれると、答えは「NO」です。
この期間は、子供が夏休み。
私にとっては、ある意味、一番の繫忙期なのです(笑)
1年は365日しかありません。
1日は24時間しかありません。
限りある時間ですから、きちんと優先順位付けて効率よく過ごすのが私の理想です。
しかし現状はと申しますと…
第1位:
家族と過ごす時間、子供の教育に関する時間(家族の時間)
第2位:
クライアントのための時間(仕事の時間)
第3位:
自分のための時間(趣味の時間)
第4位:
自分の将来のための時間(夢の時間)
第5位:
世の中(困っている人など)の役に立つ時間(ボランティアの時間)
という優先順位のうち、第2位の途中の段階で時間が足りなくなっている状況です。。。
まぁ、焦っても仕方ないことなので、無駄な時間を削りながら健康第一で日々邁進していきたいと思います。