税金雑学

[まとめ]消費税は「いくら以上」になると「予定納税(中間納税)」が発生するのか?


ちょっと問い合わせを受けたので、消費税の予定納税について整理しておきたいと思います。

消費税の額が「一定額」を超えると、翌年に予定納税が発生します。

予定納税の回数は、前年の消費税額が「いくらか」によって決まります。

こんな説明を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

そして、

一定額って、いくらなの?

いくらだったら、何回なの?

という疑問を抱く訳ですが、その答えはネットで調べればすぐに出てきます。

例えば、12月決算法人の場合、

✅年48万円以下

→ 予定納税なし

✅年48万円超、400万円以下

→ 予定納税 年1回(半年に1回・8月末)

✅年400万円超、4,800万円以下

→ 予定納税 年3回(3ヶ月に1回・5月末、8月末、11月末)

✅年4,800万円超

→ 予定納税 年11回(毎月)

といった具合になります。

とても簡単な話ですね。

ただ、この基準となる「年48万円」などの金額は国税部分の消費税のみを指しています。

はぁ?

と思われた方もいらっしゃると思いますが、いわゆる「しょうひぜい」と呼ばれているのは、国税としての「消費税」と「地方消費税」を合わせたものなのです。

消費税率が5%の時代は、消費税が4%で、地方消費税が1%。

消費税率が8%の時代は、消費税が6.3%で、地方消費税が1.7%

消費税率が10%の現在は、消費税が7.8%で、地方消費税が2.2%。

そして、先ほどの基準額は消費税率が5%の時代に設定されているので、

✅年48万円以下(国税の消費税のみ)

→ 年60万円以下(消費税および地方消費税)

✅年48万円超、400万円以下(国税の消費税のみ)

→ 年60万円超、500万円以下(消費税および地方消費税)

✅年400万円超、4,800万円以下(国税の消費税のみ)

→ 年500万円超、6,000万円以下(消費税および地方消費税)

✅年4,800万円超(国税の消費税のみ)

→ 年6,000万円超(消費税および地方消費税)

と、消費税率5%時代は、キリの良い数字に読み替えることができました。

しかし、消費税率が10%(7.8%と2.2%)に改正されても、元の基準額が変更されなかったため、消費税率が10%の現在は、

✅年48万円以下(国税の消費税のみ)

→ 年62万円以下(消費税および地方消費税)

✅年48万円超、400万円以下(国税の消費税のみ)

→ 年62万円超、513万円以下(消費税および地方消費税)

✅年400万円超、4,800万円以下(国税の消費税のみ)

→ 年513万円超、6,154万円以下(消費税および地方消費税)

✅年4,800万円超(国税の消費税のみ)

→ 年6,154万円超(消費税および地方消費税)

(注)1万円未満の金額は切り上げて表示しています。

と、とてもキリが悪くて気持ち悪い金額に読み替える必要があります。

という訳で、62万円、513万円、6,154万円、この3つの数字で予定納税の有無と回数を把握すると良いでしょう。

クルマ屋さんは、設備投資や在庫金額の増減によって事業年度ごとの消費税額にバラつき(凸凹)が生じやすいので、年間の納税スケジュールを考慮した運用が大切ですね。

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