税金雑学

税理士が教える税理士(会計事務所)との付き合い方


前回の記事で、「良い税理士」の選び方について記載しましたが、今回は、晴れて「良い税理士」が見つかったあとのことについて、もう少し踏み込んでご紹介したいと思います。テーマとしては、「契約をする際に注意すべきポイント」と「税理士とのお付き合いの仕方(有効な税理士活用法)」に分けてご紹介します。

契約をする際に注意すべきポイント

「契約」という言葉を使ってしまうと、身構えてしまう方も多いと思いますが、税理士との契約締結は、3つのポイントさえ押さえておけば、さほど難しくありません。
内容を確認せずに税理士が用意した契約書に署名捺印することだけは、決してしない様、お願いいたします。

ポイント1:業務内容を曖昧にしない

お互いが定めた顧問料の範囲には、どの様な業務が含まれているのか明確にすることが、1番の重要ポイントといえます。
お互いの認識が甘いと、後々のトラブルに発展し兼ねないので、業務内容の範囲確認は、細かすぎるくらいが丁度良いといえます。
逆に、税理士が業務内容の明確化に難色を示す場合には、その税理士は「悪い税理士」です!今からでも遅くないので、改めて「良い税理士」を探しましょう。

ポイント2:顧問料は年額で把握する

何となく、顧問料は「月額××円」という部分が安いと得をした気分になりますが、必ず「年間××円」という基準で顧問料を検討する様にしましょう。
例えば、「月額5万円、決算料15万円、年末調整等5万円、その他追加なし」という契約内容と、「月額3万円、決算料30万円、年末調整等10万円、消費税課税事業者は決算料+5万円」という契約内容を比較した場合では、当然ながら後者の方が年間顧問料の負担額は高くなります。

ポイント3:臨時で報酬が発生する項目も押さえておく

これこそ、一番の重要ポイントです!(1番の重要ポイントが2つ目となりましたが、同率1番ということで、ご勘弁下さい)
私たち税理士とお客様のトラブルに発展する可能性が高いのは「金額が事前に決まっていなかったケース」です。
余程の悪徳税理士でもない限りは、世間相場以上の請求をすることはございませんが、この世間相場の感覚は、税理士とお客様の間で乖離することがございます。
税理士としては「適正な金額を請求している」と思っているにも関わらず、お客様は「こんなに請求されるとは思っていなかった」という感覚のズレが信頼関係に亀裂生む要因となるのです。
もちろん、ケースバイケースである内容が殆どだとは思いますが、税務調査の立会報酬や、特殊案件について相談する際の目安(1日あたり概算でいくらか)などについては、事前に確認しておきましょう。
ちなみに、私たちはお見積書を提出する際には、必ず「年間基本報酬」と「臨時報酬」を提示させて頂いております。

税理士とのお付き合いの仕方(有効な税理士活用法)

信頼関係がすべてです

税理士とのお付き合いの仕方は、いかに信頼関係を築くかに尽きます。
皆様がせっかく選んだ税理士ですから、単に会計税務業務を任せるだけでは勿体無いと思います。
私たちは、「経営者とともに戦うパートナー」であるという意識をもって、業務に取り組んで参りますので、皆様も私たちのことを信頼し、パートナーとして捉えて頂く事により、経営面においても相乗効果が生まれます。
もし、「税理士には、会計税務業務以外はお願いしたことがない」という方がいらっしゃいましたら、このホームページの「事務所理念」をお読み下さい。私たちは、この考え方が税理士本来のあるべき姿だと信じています。

不満はぶつけてみる

私たちのところに相談にこられて、今の顧問税理士の悪口を言う方がいらっしゃいます。
(税理士を変更したいと思って相談に来られているので、不満があるのは当然ですが…)
しかし、よくよく話をお伺いしますと、単なるコミュニケーション不足で、お互いの意思疎通が旨くいっていないだけのケースが殆どなのです。
税理士に不満があれば、まずその不満を税理士にぶつけてみて下さい。そして、それでも改善されない場合には、税理士を変えれば良いのです。
ちなみに、私たち税理士は「良い税理士」「悪い税理士」を直ぐに見分けることができますので、お話をお伺いする中で、今の顧問税理士が「良い税理士」だと判断できれば、「税理士の変更」の前に「税理士との付き合い方の改善」を提案させて頂いております。税理士は変えない方が良いに決まっていますから。

最後に

2回に渡って私たち自身のことでもある「税理士(会計事務所)」の選び方や付き合い方について記載して参りましたが、税理士(会計事務所)選びにお悩みの方は、無料でご相談に応じておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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