自動車業界の税務ポイント

中古自動車と節税&税務調査対策【前編:ありがちな内容】

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ありがちなタイトルで記事をスタートさせましたが、最近はどこの税理士事務所(会計事務所)でも、このタイトルと同様の記事をホームページで取り上げています。
少し天邪鬼(あまのじゃく)な性格な私酒井は、敢えてこの内容には触れずにいました。というよりも、この内容は車やバイクを買う側の話であって、私たちがサポートさせて頂いている中古車販売店の方にとっては有用な情報ではないと思っていたからです。
しかし、中古車販売店の方がこの「中古自動車と節税&税務調査対策」の内容を正しく理解することにより、セールス時の話題として活用できるのではと思い改め、記事を書くことにしました。但し、税理士資格を持たない中古車販売店の方が、具体的な節税などのアドバイスをすると税理士法違反になってしまうので、あくまでも話のネタ程度に留める様、くれぐれも注意して下さい。

中古車購入が節税になる仕組

中古車購入が節税になる仕組はとてもシンプルです。結論から申しますと「中古車は耐用年数が短いので、減価償却により早期に費用化が出来る」ということです。
とは言いましても、結論だけでは分かり辛いかと思いますので、順を追ってご案内していきたいと思います。

減価償却のしくみ

中古車購入が節税になる仕組を知るためには、「減価償却の計算方法」について正しく理解しておく必要があります。
自動車などの固定資産は、事務用品などの様に購入してすぐに費用扱いすることができません。自動車などの固定資産は、何年かにわたって使用して、その使用に応じて価値が減少していくものですから、その使用期間に応じて費用化する必要があるのです。
そして、この使用期間に応じて費用化することを「減価償却」といい、資産の種類毎に使用可能期間(=法定耐用年数)が定められているのです。
ちなみに、普通自動車の法定耐用年数は6年、軽自動車は4年、バイク(自動二輪)は3年と定められております。
つまり、普通自動車を500万円で購入した場合は、この500万円を6年間にわたって少しずつ費用化していくわけです。

なぜ中古車が節税に向いているのか

今回の記事の様な自動車を活用した節税に関する記載では、必ずといっていいほど新車ではなく中古車が取り上げられています。
その理由は、中古車の場合には、前述の法定耐用年数(普通車は6年)を中古の見積耐用年数(法定耐用年数より短い)に置き換えて減価償却費の計算を行うことになるので、節税効果が大きくなるからです。
同じ500万円の普通自動車でも、6年かけて費用化するのと比べて、2年で費用化した方が1年間に費用化される金額が大きくなるという仕組です。

中古資産の見積耐用年数 =(法定耐用年数-経過年数)+ 経過年数×20%
*計算結果に年未満の端数が出たときは切り捨てる
*計算結果が2年未満となった場合は、2年を採用する

(例)4年落ちの普通自動車の場合
(法定耐用年数6年-経過年数4年)+経過年数4年×20%
=2.8年→2年(端数切捨て)

定額法と定率法

ここでは具体的な減価償却費の計算方法の解説は割愛させて頂きますが、耐用年数が6年の場合と2年の場合で、定額法と定率法それぞれの減価償却費の金額(100万円の普通自動車で購入初年度1年分の減価償却費)は次のとおりとなります。
・耐用年数6年で定額法を適用 → 167,000円
・耐用年数6年で定率法を適用 → 333,000円
・耐用年数2年で定額法を適用 → 500,000円
・耐用年数2年で定率法を適用 → 999,999円
なんとビックリ!!耐用年数2年で定率法を適用すれば、ほぼ全額を初年度に費用化することが出来てしまうのです。
但し、減価償却費の計算は使用していた期間の月割で行いますので、決算時に慌てて中古車を購入したとしても、費用化できるのは1カ月分の減価償却費だけなので、節税効果はあまりありません。利益計画は早め早めに行うことを強く推奨します。

もう一歩踏み込んだお話

とここまでは、どこの税理士事務所(会計事務所)のホームページにも書いている内容です。しかし、ここで終わってしまっては面白くないので、次回「中古自動車と節税&税務調査対策【後編】」にて、自動車業界に特化した税理士として、もう一歩踏み込んだ内容をご紹介したいと思っております。

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