DT50レストア大作戦

第4回:DT50バイクドックの点検結果【後編】


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サクっと読みたい方は、ぜひ下記リンクから「総集編」をご覧ください。

 

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前回【前編】の記事では、今回のレストア企画を前に進める為にクリアしなければならない2つの問題点のうち、点火系のトラブルについて記載しましたが、今回は2つ目の問題点などについて記載したいと思います。

問題点2:キャブレターの腐食による、突発的なオーバーフロー症状

今回の企画ベース車両であるDT50は、いわゆる現状渡しの条件で購入した訳ですが、購入時から始動性が悪く、アイドリングは不安定で、すぐに「オーバーフロー」してしまう状態でした。

そんな状態の中、中村モーターサイクル商会さんにてキャブレターの分解清掃をして頂いたところ、何とかキックでエンジン始動できるようになり、ひとまずアイドリングも安定しました。

しかし、分解清掃後の点検時にはちゃんと燃料を塞き止めてオーバーフロー症状は出なかったものが、実際に燃料を送り込んで暫くすると、またオーバーフローしてしまうといった症状が起きることがあり、なかなかキャブレター機能が落ち着きません。

症状がオーバーフローとのことなので、「フロート」や「フロートバルブ」の交換といった内部パーツ交換で対処してみるという選択肢もあるかと思いますが、キャブレター内部は水の浸入により錆(サビ)や腐食が進んでいる状態で、キャブレター本体の減りも見られるので、内部パーツの交換で直るかどうか原因を究明するより、今後何が起きるか判らないリスクも踏まえて、良品にASSY交換したほうが賢明な判断だというのが、中村さんの見解でした。

調子が良い部分もありました。

そもそも今回の点検はDT50の悪いところを見つけることがメインテーマでしたので、基本的には悪い部分についての報告となり、記事を書いていてもいまいちテンションが上がらないというのが正直なところです。

しかしそんな中、「エンジンの調子は良い」<との朗報もありました。

もちろん年式相応ではありますが、エンジン自体の調子は悪くなく、このまま走行して現状で様子を見てみるのが良いとのことで、異音もなく、ミッション&クラッチも正常に機能している様です。

これから段階が進むにつれて、ブレーキや足回りなどのチェックをする際には、実際に走行テストも行うことになるので、エンジンなどの機関系の調子が悪くないという結果は、このレストア企画を進めるうえで、かなりプラスな要素だと思います。

その他の不具合箇所

2回にわたって「レストア企画を前に進める為にクリアしなければならない2つの問題点」について記載して参りましたが、もちろん点検に際して見つかった不具合箇所はこれだけではありません。

フロントフォークやサスペンションといった足回りについては、別途点検する必要がありますが、現時点で判明している不具合箇所の一部を箇条書きにてご報告したいと思います。

・エアクリーナーエレメントの劣化
→劣化というよりボロボロでした。

・フレームに錆(サビ)が多くみられ、左ハンドルストッパーに凹み有り
→事故の履歴はなさそうとのことですが、フレームの錆(サビ)による影響は心配です。

・エキゾーストパイプの亀裂
→DT50の泣き所のひとつではありますが、振動により亀裂が入ってしまうことが多い様です。

・フューエルタンク内の錆(サビ)
→取り敢えず、燃料フィルターを追加してキャブレター内に錆が行かないように凌いでいる状況です。

・ステムベアリングに引っ掛かり有り
→素人には判断し辛い部分だと思いますが、明らかに違和感があります。

以上、2回にわたってDT50バイクドックの点検結果についてご報告させて頂きましたが、これからはタイヤ、チェーン、バッテリーなどの消耗品交換も含めて、前述の不具合箇所を1つずつ解決していくこととなります。

また、作業を進める中で新たな不具合箇所が判明するケースも多い様ですので、じっくり楽しみながら完成を目指したいと思います。お楽しみに。


写真:清掃前のDT50キャブレター(フロートへの固着物が酷いです。)


写真:清掃後のDT50キャブレター

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