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サクっと読みたい方は、ぜひ下記リンクから「総集編」をご覧ください。
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前回までの記事で、この「ヤマハDT50レストア大作戦」という企画を進めるうえで、大きな課題であった2つの問題点(突発的なオーバーフローと高回転域における突然失火)を何とかクリアすることができました。
ここからはペースを上げて、じゃんじゃん修理・整備を進めていきたいところですが、闇雲に作業をしても効率的ではないので、DT50の状態をしっかりと把握しながら計画的にかつ適切に修理・整備を進めていきたいと思います。
ヤマハDT50レストア大作戦の目的を再確認する
本来、「レストア(レストレーション~Restoration~)」という言葉は、“製造から年数が経過したビンテージモデルなどの復活・保存を目的として行われる修復・復元”という意味で用いられますので、我らがDT50のレストア作業についても、エンジンを下ろして、全ての部品を外して、フレームの塗装をサンドブラストで剥離して…といった手順を期待されている方も多いかと思います。
しかし、このヤマハDT50レストア大作成というコラボ企画は、「私酒井の青春時代に活躍していたヤマハDT50というバイクを、現役の頃のように元気に走らせてあげたい!」という想いからスタートしたもので、まずは“元気に走れるようにすること”を優先して、今後のレストア計画を立てたいと思います。
もちろん、“外見をキレイに仕上げてあげたい”という想いもございますので、外装の仕上げは、最後の楽しみに取っておくことにします。
大まかなレストア計画を立てる
バイクの基本性能が「走る、曲がる、止まる」だとすると、バイクを元気に走らせるということは、バイクを「元気に走って、安全に曲がって、しっかり止まる」ことができるようにするということになります。
我らがDT50は、エンジンやミッションは好調なので、ひとまず「元気に走る」という部分はクリアしている…
とも言えませんでした。
元気に走る為には、しっかり空気と燃料を供給して、きちんと燃焼して、正しく排気する必要がある訳ですが、中村さんによるバイクドックの結果、「フューエルタンク内の錆(サビ)」「エキゾーストパイプの亀裂」といった問題点をご指摘頂いておりました。
あと確か、「エアクリーナーエレメントの劣化(というよりボロボロ)」というご指摘もあったような…。
特に、フューエルタンクとエキゾーストパイプ(チャンバー)については、中途半端な補修では、また錆(サビ)や亀裂が再発してしまうケースが多いので、中村さんのアドバイスとご紹介のもと、外注業者さんにお願いして、しっかりと直して頂くことにします。
そして、「安全に曲がる」「しっかり止まる」という部分については、足回り各部の清掃およびグリスアップ、ブレーキのオーバーホール、ステムまわりの点検といった作業を行いながら、必要に応じて、劣化している部品を交換していきます。
その後、タイヤやチェーン、バッテリーといった消耗品の交換を行い、ようやくテスト走行です。
各部の錆(サビ)取りや、タッチアップといった仕上げ作業は、本当に最後の最後ですね。
それでは、作業が完了した部分から、随時、報告記事をアップする予定ですので、今後とも「ヤマハDT50レストア大作戦」を宜しくお願いします。
写真:応急処置で追加している燃料フィルター(その場凌ぎです…)