一人前ライダーへの道

Kawasaki ZR-7ガス欠症状の犯人は、バイク屋のオヤジでした!


先日、タンクキャップの分解清掃を試みたZR-7ですが、ガス欠症状は改善されず、やはりタンクキャップのエアベントの詰まりが原因ではなかったようです。

感覚的な見解になってしまうのですが、物理的に詰まっているのではなく、タンク内の空気圧のせいでガソリンが落ち辛くなっている感じがするのですよね。

う~ん…とZR-7の外観を眺めていた相方が、あることに気付きました。

ドレンホースが短い

「このドレンホース短くない?」

確かにガイドの位置を考えますと、もう少し長さがあっても良い気がします。

長い方が燃料センサーに繋がるドレンホースで、短い方が給油口脇に繋がるオーバーフロードレンホースとのことですが、この短い方のドレンホースをウエスで軽く拭いたかと思うと、突然プゥーっと息を吹き入れました。

「…。」

どうやら、吹き入れた空気は、どこにも抜けなかったようです。

「ちょっとジョア(ヤクルト社の乳飲料)のストロー持ってきて!」

次は何をするのかと思えば、先日元に戻したばかりのタンクキャップを再び外しはじめました。

そして、給油口脇の穴にジョアのストローを差し込み…

再び、プゥーっと息を吹き入れました。

「…。」

しかし、こちら側から吹き入れた空気も、どこにも抜けなかったようです。。

つまり、このZR-7のオーバーフロードレンは、どこかで詰まっているということになり、このドレンがブリーザー(通風孔)としての役目も兼ねているのであれば、今回のガス欠症状の原因である可能性が高いと思います。

そして、それ以前の問題として、溢れたガソリンや浸入した雨水などを逃がす役目のドレンが詰まっているということは、タンク内に雨水などが入り込んでしまう恐れがありますので、早急に対処が必要です。

という訳で、兎にも角にもガソリンタンクを下ろして確認することになりました。

ZR-7 ガソリンタンクの外し方

車種にもよりますが、バイクのガソリンタンクは、フレーム側のダンパーゴムにタンクの内側を引っ掛けて、上にちょこんと乗っかっているだけなので、2本の固定ボルトを取り外せば下ろす事ができるそうです。


写真:ガソリンタンクを下ろしたZR-7


写真:ガソリンタンクのダンパーゴム

しかし、ガソリンタンクには燃料ホースなど様々なホース類が繋がっていますので、タンクを下ろす前にこれらを事前に外す必要があります。

ZR-7の場合には、まず初めに次の4つのホース類を取り外します。

1.燃料センサーのコネクタ

2.燃料センサーのドレンホース

3.燃料コック部分の燃料ホース
4.燃料コック部分の負圧ホース


これらの4つは、タンクを付けた状態で外すことができました。

そして、下記写真の2本の固定ボルトを取り外して、少しタンクを持ち上げますと、最後のオーバーフロードレンホースを外すことができます。

オーバーフロードレンホースがペッタンコ

こうして取り外したオーバーフロードレンホースがコチラ!

何かに挟まれていたかの様にホースが折れ曲がっているのがご確認頂けるでしょうか?
そうなんです、このオーバーフロードレンホースは、タンクとフレームに挟まれて潰れていたのです!!

おそらく、バイク屋のオヤジが納車時にバッテリーを取り付ける際、タンクを持ち上げた状態で作業して、挟んでしまったのでしょう。

タンク内、そしてキャブレター内に雨水が浸入する前に気付いたから良かったものの、全くもって酷い話です…。

ガス欠症状が改善しました

オーバーフロードレンホースの取り回りを改善した後、ZR-7を走らせたところ、前回給油時から267.6kmを走行したところで、ドゥルン、ドゥルン…とガス欠の兆候が表れました。

計算上では、16.57リットルを消費したことになり、これで18.8リットル(予備容量を除く)のタンク容量のほぼ全てを使えるようになりました。
キャブレター内のガソリンも含めて最後の1滴までガソリンを消費することは不可能なので、「ガソリンが入っているのにガス欠が起こる」という症状は、改善したと言って良いでしょう。

このオーバーフロードレンが、どの程度ブリーザー(通風孔)としての役目も兼ねているのかは分かりませんが、少なくともZR-7というバイクで、このドレンが塞がっている状況では、ガソリンタンクからキャブレターへの燃料供給に不具合が生じるということは確かです。

今回のような人為的ミスだけでなく、錆や虫などによって給油口脇から外部へのルートが遮断されるケースは十分に起こり得ますので、12ヶ月点検や車検の際などに、定期的にチェックすると良いかもしれませんね。

私は、あの汚いホースに直接口をつけるのは遠慮したいところですが…笑。


写真:ホース長も適正な位置になりました

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