CAR LIFE BLOG

【総集編】バルケッタ フロア補修物語(FRPでのフロア補修)


今から6年半前にアップしていたフィアット バルケッタの「フロア補修物語」ですが、有難いことに未だに反響を頂いております。

しかし、当時は作業進捗に応じて記事をアップしていたので、やや読みづらい部分もございました。

そこで今回は、「バルケッタ フロア補修物語」を一気にまとめ読みして頂けるように【総集編】としてリライトを行いました!

主役はモチロンこの車!

補修前のバルケッタ

バルケッタ君です。

プロローグ

このフロア回りを補修すべく、物語のスタートです。

早速、東京都町田市にあるボディショップに持ち込んで診断を受けます。

バルケッタ診断中

『コンコン!』

『ゴンゴン!』

『ガサガサ…』

崩れ落ちたフロア錆

何かが崩れ落ちてきましたよー!?

大穴があいたフロア下回り

#やばいだろ(笑)

ちなみに原因はと申しますと…

過去にジャッキアップポイントを誤ったであろう形跡(ダメージ)があることから、フロントタイヤの後ろ側のフロアに水の浸入口ができたことによりフロアとアンダーコートの隙間に水分が溜まってしまい、錆が進行した可能性が高いとのことでした。

良くも悪くもこのバルケッタは、しっかりとしたアンダーコートが施されており、それが逆に水の抜け道を塞ぎ、水分を溜め込んでしまう結果となったようです。

そんなこんなで、ショップの方とも相談をして、FRPを使ったフロア補修を行うことに。

まずは可能な限り鉄部を残しつつ、錆びて酸化してしまった鉄部を削り落としていきます。

まずは、ざっくりと。

錆部除去

ここから、更に錆を削っていきます。

錆削後

#やばいだろ(2回目・笑)

次に、錆を削った切除部分と強度的な視点から敢えて錆を残した部分に転換剤を塗布して処理していきます。

錆転化後

そしていよいよFRP補修作業です。

大穴部分は予めFRP樹脂で床板を作成し、そのFRP床板をフロアの切除部分に当てて、その上からFRPを張り込んでフロア全体を補修していきます。

また、通常は平に貼ってしまう事の多いFRPですが、今回は出来る限り元の床の形(凹凸)を再現して作成して頂きました。

FRP施工後

少し分かり辛いので、もともと大穴が開いていた部分を赤く囲っておきます。

FRP施工後(マーカー後)

最後の仕上げです。

今回の補修箇所は内張りの下に隠れてしまう部分なのですが、そこは手を抜かず、室内側はサフェーサーを入れてから、ボディー色のイエローで塗装しました。

塗装後(室内側)

また、下回り(シャーシ側)はクッション性のあるアンダーコートによるブラック塗装での処理としました。

アンダーコート施工後

これにてフロア補修は完了なのですが、付随作業として2つを追加依頼しました。

1つ目はノックスドールによる防錆処理です。

まず、FRPによって補修成形したフロアの中空部とフロントフェンダーライナーを外したフェンダー内部に「ノックスドール700」による防錆処理を施して頂きました。

* ノックスドール700 *
ボルボ社が新車の生産ラインで使っていることで有名な防錆剤ノックスドールですが、その中でも「ノックスドール700」は、無溶剤で低粘性の防錆剤であり、表面張力が低く、強力な浸透性を持つため、パネルの合わせ目やスポット溶接部の隙間などに深く浸透するといった特性があります。

次に、今回のフロア錆とは直接の関連はありませんが、前々からラジエターの土台となる下部コアサポートに錆が発生していたので、対処して頂きました。

ラジエター下部の錆

この写真は、バンパーを外して上から撮影したものですが、そこそこ錆びています。

しかし、錆を取り除いた結果、十分に鉄部分が残ったとのことで、「ノックスドール300」を塗布して防錆処理を施して頂きました。

施工後はこんな感じです。

ラジエター下部ノックスドール施工後

そして、バンパーを取り付けて下から撮影した写真がコチラ。

コアサポ処理下から

* ノックスドール300 *
 前述の「ノックスドール700」と違い、この「ノックスドール300」は、ワックスベースの防錆アンダーコート剤で、主にアンダーボディの防錆処理に用いられます。
錆抑制剤(ラストインヒビター)の配合により、錆の発生及び進行を強力に抑制!常に軟質の防錆被膜を形成し、新車はもちろんのこと、すでに錆の発生した中古車にも大きな効果を発揮します。

付随作業の2つ目は、フロントバンパー割れ補修です。

もはや錆とは何の関係もないのですが、このバルケッタを入手したときからフロントバンパーの左側に「割れ」があったのを、入院ついでに補修&塗装して頂きました。

補修前の状態ですが、外から見るとこんな感じです。

外装バンパー割れ

遠くから見ると分からない程度なので、とりあえず愛用の「ビニールハウス用の補修テープ」で裏側から補修して対処しておりました…。

バンパー裏側

ペタペタと適当に貼られているのが農業などで使われるビニールハウス用の補修テープなのですが、強度、柔軟性、耐寒性など、どれをとってもバンパーの簡易補修には最適だと思います。

個人的にはかなりオススメなので、ぜひ皆様も試してみて下さい。

さて、具体的な補修工程はと申しますと、まずは割れた部分を特殊な2液性のエポキシで固めた後、裏側からFRP樹脂を薄く(マット1・クロス1の2プライ)貼って補強します。

バンパー裏側補修後

あとは、通常の塗装作業です。

バンパー塗装中

バンパー塗装後

そしてバンパーを取り付けると…

神々しい補修後のバンパー

う~ん、神々しいですね!!

まぁ、ただ単に逆光なだけですが!笑。

そんなこんなで、お世話になった「ボディーショップ・リバイブ」さんに心よりお礼申し上げまして…

退院するバルケッタ

無事に退院となりました。

退院したバルケッタ

めでたし、めでたし。

元の記事をお読みになりたい方は下記からどうぞ!

第1話:プロローグ

第2話:診断

第3話:方針

第4話:精密検査

第5話:病院紹介と退院

第6話:補修作業

第7話:附随作業

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