自動車業界の税務ポイント

自賠責保険料の手数料売上の計上方法が分からない…(中古車販売店・自動車整備工場など)


今回は、中古車販売店や自動車整備工場が代理店として取り扱う自賠責保険料について、その手数料売上の計上方法についてご説明します。

タイトルのとおり、「自賠責保険の手数料をどのように売上計上したら良いか」という相談は意外と多いのです。相談が多い項目ランキングでいうと、第12位くらいかと…。微妙な順位ですが!笑。

では、なぜ自賠責保険の手数料売上が皆様の頭を悩ませているかと申しますと、売上なのにお金を受け取らないからです。

早速、具体的に見ていきましょう。

自賠責保険料のお金の流れ

自賠責保険の取扱代理店をしている中古車販売店や自動車整備工場は、保険会社に代わってお客様から自賠責保険の保険料を預かり、これを後日まとめて保険会社に送金していると思います。
そして、保険会社への保険料の送金の際に、自店の代理店手数料を差し引いた金額を振り込む流れとなり、この差し引いた部分が、いわゆる「売上高」となる仕組みです。

実は、この自賠責保険料に係るお金の流れこそが、多くの方が経理処理に戸惑っている原因です。しかし、自賠責保険料に係る処理は、実は非常にシンプルですので、ここでは具体的な金額を使って仕訳処理をご紹介したいと思います。

自賠責保険料の手数料売上の計上方法

自賠責保険料の手数料売上は、お客様から預かった保険料を保険会社に送金したタイミングで計上することになります。

<具体例>
中古車販売店であるA店は、Bさんとの中古車売買契約時に25ヶ月分の自賠責保険料28,780円を預かり、これを「預り金(自賠責)」の勘定科目で仕訳処理しました。
そして後日、この28,780円から自店の代理店手数料1,646円を差し引いた27,134円を保険会社に送金しました。

<仕訳伝票例>
前述の具体例に基いた仕訳伝票は、下記のとおりです。

契約時に「預り金(自賠責)」として処理していた28,780円を全額取り崩し、差し引いた代理店手数料を「保険手数料売上高」として計上することにより自賠責保険料の手数料売上を認識しているのが、ご確認頂けると思います。

とてもシンプルですよね。

自賠責保険料に係る処理に限らず、日々の経理処理や税務上の取り扱いなどで、お悩み事がございましたら、気軽にご相談下さい。

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コメント

  1. yuki より:

    一番知りたい仕訳伝票が表示されてません。
    どうやったら見れますか?

  2. yuki より:

    表示されないので、仕訳伝票を教えてください。よろしくお願いいたします。

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